好きな人がいるのに、なかなかその気持ちが伝えられない……そんなもどかしい気持ちでいる人もいることでしょう。
そのようなときは「愛」の花言葉を持つ花をさりげなく贈ってみると、気持ちが伝わることもあるのではないでしょうか。
そこで今回は花言葉とは何かだけでなく、愛の意味を持つ花言葉について解説します。
ぜひ参考にして、気持ちを込めた花束を贈ってみませんか?

花言葉とは?
花言葉とは、それぞれの花にふさわしい象徴的な意味を持たせたものです。
例えばバラは「愛情」を、白ユリは「純潔」をイメージするため、そのイメージにふさわしい花言葉が作られたのです。
特に恋人に花を贈る習慣のあったヨーロッパでは、言葉にしづらい気持ちを伝える花言葉が広がりました。
そのような花言葉が日本に伝わったのは明治時代になってから。
そこから日本オリジナルの花言葉も生まれ、花を贈るときの文化のひとつにもなったのです。
愛の意味を持つ花言葉10選
愛の意味を持つ良く知られた花の花言葉は以下の通りです。
それぞれについて見ていきましょう。
忘れな草「真実の愛」
この花言葉は、恋人ベルタのために花を摘もうとして誤って川に落ちた騎士ルドルフが、花を投げながら「私をわすれないで」という言葉とともに亡くなったというドイツの伝説が由来になっています。
その後も相手の女性は恋人のことを忘れることなく、
髪にその花を飾ったということから「真実の愛」という花言葉が生まれたのです。
赤のアネモネ「君を愛する」
ギリシャ語で風という意味を持つ「アネモス」が名前の由来とされているアネモネですが、美少年アドニスとアフロディーテの叶わぬ恋のギリシャ神話に由来する花言葉は「はかない恋」です。
ですが、
アネモネは花の色によって花言葉が異なり、赤いアネモネは「君を愛する」という花言葉があります。
赤のチューリップ「愛の告白」
オランダでは、3人の騎士から求婚された少女が女神フローラに自分を花にしてほしいと願い、プレゼントされた王冠が花に、剣が葉に、黄金が球根となってチューリップが生まれたという伝説があります。
そこからチューリップ全般には「思いやり」という花言葉がありますが、
中でも愛を象徴する赤のチューリップは「愛の告白」という花言葉がつけられています。
赤のバラ「あなたを愛しています」
恋の歌にもしばしば登場する赤いバラの花言葉は「あなたを愛しています」です。
ただし赤のバラは贈る本数によっても花言葉が異なり、1本には「一目ぼれ」、6本には「夢中」、12本には「私と付き合ってください」という花言葉がありますが、13本は「永遠の友情」という花言葉なので、赤のバラを贈る際には本数に注意しましょう。
クジャクソウ「ひと目ぼれ」
たくさんの花がつく綺麗な様子から、クジャクソウには「ひと目ぼれ」という花言葉がつけられました。
花のようすがクジャクの羽のように見えることからクジャクソウと名づけられましたが、小さな花のかわいらしい様子から「可憐」という花言葉もあります。
パンジー「私を思って」
うつむきがちに咲く花の姿が恋に悩む少女のように見えることから、
パンジーには「私を思って」という花言葉がつけられたといわれています。
パンジーの名前は「思い」を意味するフランス語の「パンセ」からつけられたといわれることや、パンジーの花が人の顔に似ていることからも、相手を思う気持ちが花言葉に込められたようです。
ヒマワリ「私はあなただけを見つめる」
ヒマワリの花言葉「私はあなただけを見つめる」は、太陽に向かって花が咲く様子から付けられました。
また、太陽神アポロンへ叶わぬ恋をした水の精クリュティエが、アポロンの姿を追っているうちにひまわりに姿を変えたというギリシア神話から、花言葉がつけられたともいわれています。
マーガレット「真実の愛」
マーガレットは、ギリシャ神話で純潔の女神アルテミラに捧げられた花だったことから、
女性の幸せイコール「真実の愛」という花言葉がつけられました。
また、フランスの少女がマーガレットで恋占いをするとき、花びらが奇数であり「好き」で始まると「好き」で終えられることから、「心に秘めた愛」という花言葉もあります。
コスモス「愛情」
コスモスという名前はギリシャ語の「Kosmos」が由来とされますが、「美しい」や「秩序」といった意味があります。
コスモスもまた色によって花言葉が異なり、赤は「愛情」、ピンクは「乙女の純潔」、黄色は「幼い恋心」といった花言葉です。
キキョウ「変わらぬ愛」
キキヨウの花言葉は、戦争から帰った夫が妻はほかの男性と結婚したと勘違いしたことから、妻は身の潔白を証明するために自害し、その妻がキキョウの花になったことからつけられたといわれています。
キキョウ花の色によって花言葉が異なり、青は「変わらぬ愛」、白は「清楚」という花言葉ですが、ピンクは「薄幸」というネガティブな花言葉なので注意してください。
花を贈る際の3つの注意点
花を贈る際に注意したい点をまとめてみました。
それぞれについて見ていきましょう。
花束の本数に注意する
花束を贈る際は、花束の本数に注意するようにしましょう。
4本や9本、13本という数字は不吉な数字なので避けるようにした方がベター。
また、バラのように本数によって花言葉が異なる花もあるので、伝えたいメッセージの本数に合わせるようにすることをおススメします。
手紙やカードを添えて贈る
せっかく自分の気持ちに合った花言葉の花を贈っても、相手が花言葉を知らなければ、ありがとうで終わってしまうこともあります。
そのため、贈る花に込めたメッセージを手紙やカードに書いて、一緒に渡してみてはどうでしょうか。
口に出すのが恥ずかしい場合でも、花言葉を見て気持ちを理解してくれるかもしれませんよ。
花を渡すタイミングを考える
花をもらってほとんどの人は嬉しいと思うでしょうが、花を渡すタイミングによっては相手が困ってしまうこともあります。
例えば、デートの序盤で花束を渡した場合は、移動するのに花束を持たないといけないので相手も大変ですよね。
そのため、ロッカーや車、店舗に預けておいたり、誰かに協力してもらうなど、タイミングも考えておきましょう。
花言葉の由来はどこで決まった?

花言葉の由来についてまとめてみました。
それぞれについて見ていきましょう。
ギリシャ神話などから
ギリシャ神話に由来する花言葉はたくさんあります。
たとえば、ヒヤシンスはアポロンが愛した美少年ヒアキントスの死から生まれ「悲しい愛」の象徴です。
また、スイセンはナルキッソスの自己愛の伝説に由来し「うぬぼれ」を意味します。
ギリシャ神話の中には花にまつわるものが多いことから、それが由来になり花言葉がつけられたことも少なくないのです。
歴史上の出来事から
花言葉のなかには歴史上の出来事からつけられたものもあります。
たとえば、ダリアはナポレオンの妻ジョセフィーヌが愛した花で「裏切り」「移り気」という意味をもちます。
ほかにも、カーネーションはフランス革命時に処刑される貴族が身につけたことから「誇り」「勇気」を象徴します。
どのような出来事が由来になったかを知ることで、花言葉の持つ意味を理解できるだけでなく、花を見る目も変わってくるのではないでしょうか。
花の特徴から
花言葉の由来で分かりやすいのが、花の特徴からつけられたものです。
カサブランカは大輪で香り高いため「威厳」や「高貴」を、カスミソウは小さな花が集まっているので「幸福」や「感謝」の花言葉を持ちます。
こうした花言葉は、花の咲いている姿やかたちだけでなく、花の性質などからつけられることもあります。
花の色から
花の色から花言葉がつけられたものもあります。
赤は「情熱」「愛」、白は「純潔」「誠実」、黄色は「友情」「嫉妬」、青は「希望」「悲しみ」、紫は「高貴」「神秘」など。
花の色から由来する花言葉は、同じ花であっても色によって花言葉が異なるため、相手に贈る際には注意するようにしてください。
花の効用から
植物にはさまざまな効用があることから、効用が由来で花言葉がつけられることもあります。
例えばラベンダーには「優美」という花言葉がありますが、これはリラックスする香りが由来になっています。
まとめ
今回は花言葉についてだけでなく、愛の花言葉を持つ花について紹介しました。
口に出して告白やプロポーズはちょっと照れくさいという人は、自分の気持ちに合った花言葉の花を相手に贈るのもよいかもしれませんね。
ただし、同じ花でも色や本数などで意味が正反対のものもあるので、花言葉をよく調べてから相手に贈るようにしてくださいね!
